使ってみてどうだったか:できること、向き不向き

LINEに送るだけで、自宅のNASに写真や動画がたまっていく仕組みを作ってから、しばらく経ちました。作った直後は「家族にちゃんと使ってもらえるだろうか」と半信半疑だったのですが、実際に運用してみると、いくつか感じたことや、想像していなかった機能の使いどころが見えてきました。この記事では、実際に使ってみてどうだったかを中心に、できること・向いている人と向いていないかもしれない人についてまとめます。

使い始めてから変わったこと

一番はっきりした変化は、祖父母のアップロード頻度が上がったことです。新しいアプリを覚える必要がなく、使い慣れたLINEの中にある、FamilyAlbum専用のトーク画面へ写真や動画を送るだけなので、操作に迷うことなく使い続けてもらえているようです。

LINEにはもともと、送った写真をアルバムとしてまとめておける機能があります。アルバム名やどんな区切りにするかを自分たちで自由に決められるので、とても便利な仕組みだと思っています。ただ、その自由度があるぶん、写真を送るたびに「どのアルバムへ入れるか」を選んでからアップロードする必要があり、トーク画面に直接送った写真はアルバムには入らない、という手順になっています。

この「どこに入れるか選ぶ」というひと手間が、祖父母世代にはちょっとした操作のハードルになっている印象がありました。そこでFamilyAlbumを設計するときは、孫の成長記録を残すという用途に絞って考え、「どの時期に、どんなことがあったか」さえ分かれば十分、と割り切ることにしました。アルバムの分け方を自分で選べる自由度はあえて手放し、時間軸で振り分け先が自動的に決まる仕組みにすることで、送るときに何かを選ばなければ、という心理的なハードルを下げることを狙っています。

いわば、LINEの中に作る「タイムラインアルバム」のようなものだと捉えています。送るだけで自動的に年月ごとに振り分けられるため、「どこに入れるか」をそのつど選ぶ操作が要らない点が、日々使ってもらう上で実際に助かっているところです。

振り分けの基準は、送り方によって少し異なります。トーク画面に直接送った場合は、投稿した日でその月に入ります。LINEのトークに送ると撮影日時などの情報は引き継がれないため、投稿した日を基準にしているかたちです。一方、専用のアップロード画面から送った場合は、撮影日をもとに振り分けられます。旅行から帰ってからまとめて送るときなど、昔の写真を正しい月に入れたいときは、アップロード画面を使うか、送るときに年月を直接指定することもできます。ふだんは何も選ばなくてよく、必要なときだけ指定できる、という考え方です。

もうひとつは、「探す時間」が短くなったことです。撮影日や投稿した日をもとに自動で年月ごとに振り分けられるため、アルバムを手作業で作る必要がなく、「あの時期の写真」を探すときも月ごとに並んだ画面をスクロールするだけですぐ見つかります。タグや投稿者でも絞り込めるので、探し方の選択肢があるのも助かっています。撮りっぱなしで増え続けていた数千枚の写真が、いつのまにか「見返せる思い出」に変わった感覚があります。

地味だけど、実は効いている機能

保存して見返せる、という基本機能以外にも、使い続けているうちに地味に便利だと感じている機能がいくつかあります。

月ごとのメモ(月ノート)

月ごとに一言メモを残せる「月ノート」という機能があります。「運動会があった」のように、その月にあった出来事を書き添えておくと、あとで写真を見返したときに「これは何の日だっけ」とならずに済みます。写真だけでは思い出しきれない当時の空気ごと残しておける点は、使ってみるまで気づかなかった便利さでした。

毎日20時に届く「今日の新着」通知

毎日20時(日本時間)に、その日届いた写真・動画をLINEでまとめて知らせてくれる通知機能もあります。新着がない日は通知自体が来ないため、律儀に毎日開いて何もない、ということがなく、届いたときだけ確認すればよいのが気楽なところです。

月まとめのZIPダウンロード

月ごとの写真・動画をまとめてZIPでダウンロードすることもできます。帰省の前にその月の分をダウンロードしておくと、実家のテレビでまとめて見せたいときや、電波の弱い場所でオフラインのまま見返したいときに重宝します。

タグ・投稿者での検索、お気に入り

「運動会」「旅行」のようにタグを付けておいて、あとから絞り込んで見返す、という使い方が中心になっています。投稿者や日付でも検索できるので、誰が送った写真かをたどりたいときにも便利です。特に気に入った1枚はお気に入りに登録しておけば、数千枚の中からでもすぐに呼び出せます。

写真と動画の扱いについて

保存されるファイルは、オリジナル(元の解像度のまま)・軽量版(画像は幅1200px、動画は480p)・サムネイル(画像は300×300、動画は先頭フレーム)の3種類です。ふだんギャラリーで表示されるのは軽量版なので、スマホでもさくさく閲覧でき、保存や共有をしたいときはオリジナルの画質のままダウンロードできます。動画の480p変換はバックグラウンドで実行されるため、変換が終わっていない場合はオリジナルの動画がそのまま再生され、変換待ちで見られない、ということはありません。

写真はピンチでズームでき、スワイプでめくれます。動画は全画面のビューで再生でき、再生・一時停止、シークバーでの頭出し、音声のオン/オフに対応しています。写真と動画は別々の画面に分かれているので、一覧の中で混ざって表示されることもありません。

向いている人/向いていないかもしれない人

正直なところから先にお伝えすると、このやり方には向き不向きがあります。

向いている人

いまは向いていないかもしれない人

まとめ

使い始めてからの実感としては、「送るだけ」という手軽さを保ったまま、家族の写真・動画がオリジナル画質のまま自宅に貯まっていく安心感が一番大きいところです。月ノートや新着通知、ZIPダウンロード、タグ検索といった機能は、どれも派手ではありませんが、使い続けるほど効いてくる感覚があります。一方で、NASの用意や初期構築の手間は避けて通れないため、「そもそも何も準備せずすぐ使いたい」という方には、市販のクラウドサービスの方が合っていると思います。

構築手順とソースコードについて

この記事でご紹介した仕組みは、LINEと自宅のNASを組み合わせて構築しています。具体的な構築手順とソースコード一式は、有料記事で公開する予定です。ゼロから環境を用意する手順や、実際につまずいたポイントも含めてまとめる予定ですので、興味を持っていただけた方はそちらもあわせてご覧いただければと思います。

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最終更新日: 2026年8月2日